エレキギターの弦っていろんなメーカーからいろんな種類が販売されていて、どうやって選んだらいいか迷ってしまいますよね。そんな疑問にお答えします。
ギター弦の種類
ギターの弦は素材、太さ、価格、弾いたときのテンションの違いなど選ぶ基準がいくつかあります。それぞれについて確認していきましょう。
弦の素材
エレキギターの弦の素材は、おもに「ニッケル」「ステンレス」「コーティング」の3つがあります。
ニッケル
現在販売されているエレキギターの弦で、もっともポピュラーな素材です。錆びにくく、バランスの取れたサウンドが特徴です。テンションも柔らかくて演奏しやすいので、初心者でも使いやすい弦だといえます。他の弦と比べると価格が安いので、コスパ重視の方にもおすすめです。
ステンレス
錆びに強く硬質なステンレス素材は、シャープなサウンドが特徴です。弦のテンションが強めなのでカッティングなどの演奏と相性が合います。また、高音が強く音の伸びがいいので、ソロプレイの際にも重宝します。ニッケルと比べて少し高価なので、音の特徴を踏まえて選ぶことをおすすめします。
コーティング
弦の周りに特殊なコーティングを施すことによって、耐久性を追求したタイプです。錆びにくく長持ちするので、弦を交換する頻度を少なくしたい方におすすめです。弦のテンションは他の弦に比べると少し強めに感じます。
弦の太さ(ゲージ)
弦の太さによって、弾きやすさやサウンドが変わってきます。弦が太いとテンションが高くなるので、弦を押さえる際に力が必要となってきます。初心者や、指の力に自信がない方は細い弦を使用することをおすすめします。太さの表記の多くはパッケージに記載されていますので、購入するときは必ず確認しましょう。
ちなみに、.010や.011から始まるゲージをイチゼロやイチイチ、.009から始まるゲージをゼロキューとか言ったりします。
エクストラライトゲージ – スーパーライトゲージ
エクストラライトゲージ(.008-.038)やスーパーライトゲージ(.009-.042)と呼ばれる細めの弦は、テンションが低く押さえやすいのが特徴です。
筆者も最初の頃は弾きやすかったので、もっぱらスーパーライトゲージ(.009-.042)で弾いていました。チョーキングやビブラートもしやすく、最初の練習用としては最適ではないかと思います。
ライトゲージ
スーパーライトゲージ(.009-.042)より少し太い弦がライトゲージ(.010-.046)です。
ブルースなどでクリーン・トーンやクランチ・サウンドがメインになるときには、硬めのピックとライトゲージを使っていましたが、最近ではすっかりスーパーライトゲージを使用するようになりました。ライトゲージを使っていたころは毎日ギターを弾いていたので、指にカチカチのタコができていて、少々テンションがキツくても普通にチョーキングやビブラートもできていたのですが、最近練習不足の柔らかめの指では少しきつくなってきたので、今ではスーパーライトゲージ(.009-.042)を使っています。
先日、ライトゲージ(.010-.046)を張ったギターを久しぶりに弾いたのですが、指のタコがすっかりなくなって柔らかくなっていたこともあってか、チョーキングのやり過ぎで2日後という時間差を置いて薬指に水膨れができ、2~3日ギターを弾くことはおろかパソコンのキーボードを打つのでさえ支障をきたすこととなりました。
テンションのキツイ弦を弾くときは、指にしっかりタコが育つまで無理をせず、指の当たる場所が1ヶ所に集中しないように、チョーキングは控えめにして、コード弾きやスライド奏法などいろいろ弾き方で指の当たる場所を分散することをおすすめします。
こんな状態でも指の当たると痛い場所がずれると弾けるコードがあったり、クロマチックスケールの練習くらいならできたりします。
しかし、こうなると5日くらいは指が痛くてまともにギターが弾けません。
テンションがキツイ中、チョーキングの音が低くなってしまうことが許せず、むきになってチョーキングの音程を何度も力で合わせにいっていたのもいけなかったのだと反省しています(-_-)
ミディアムゲージ – ヘビーゲージ
ミディアムゲージ(.011-.049)やヘビーゲージ(.012-.052)と呼ばれる太めの弦は、低音が強く重厚感があり、音もよく伸びるのが特徴です。
ブルースギタリストだったスティーヴィー・レイ・ヴォーンが使用していた弦のゲージは、0.13 – 0.15 – 0.19 – 0.28 – 0.38 – 0.56という極太ゲージだったそうで、チューニングを半音下げて弾いていました。そのため歪んでいても芯のある独特のギターサウンドを生み出し、そのギターサウンドは今でも世のギタリストたちを魅了し続けています。
極太ゲージを使用する際は、弦のテンションのキツさもさることながら、ギターのネックへの負担も心配になるので、チューニングを半音下げることをおすすめします。
ハイブリッドゲージ
1~3弦には細めのスーパーライトゲージを、4~6弦にはライトゲージを採用した「こんな弦が欲しかった!」を実現してくれた弦です。
低音ががっつり欲しいロックを弾くときによくこのゲージを使っていました。1~3弦はチョーキングやビブラートがしやすいスーパーライトゲージで、4~6弦はブリッジミュートの際に低音がズンズンくるライトゲージになっていて結構重宝しました。
おすすめのギター弦5選
エリクサー – エレクトリック OPTIWEBコーティング
筆者イチオシのギター弦です。
音は明るくブライトで輪郭がはっきりしていて、それが結構長続きします。
チューニング、チョーキング、ビブラートを掛ける際などに3弦のテンションが他の弦に比べ少しキツイ感じがします。
アーニーボール – スーパースリンキー
世界的ベストセラーといわれている弦です。
エリクサーが出てくるまでは、これかレギュラースリンキーばかり使っていた時期がありました。弦がニッケルでとても柔らかく弾きやすいです。
アーニーボール – レギュラースリンキー
スーパースリンキーの1段階太いゲージの弦です。
こちらもスパースリンキー同様、弦が柔らかくテンションも低めなのでとても弾きやすいです。
アーニーボール – ハイブリッドスリンキー
スーパースリンキーの1~3弦と、レギュラースリンキーの4~6弦を併せ持った文字通りハイブリッド型の弦です。
チョーキングやビブラートがしやすく、かつ低弦音で弾いたときの重低音も実現するという代物です。
ダダリオ – XT コーティング弦
コーティング弦として比較されるエリクサーの音が好みでない方は、こちらを選択するのもありかと思います。
エリクサーに比べると弦のテンションは緩くて弾きやすいのですが、音の劣化がエリクサーに比べ早いような気がします。
ヤマハ(番外編)
1弦だけ切れた!とか、2弦だけ切れた!とかいうときに、バラ売り対応しているヤマハのギター弦をよく購入します。コーティングではなく、「1弦だけメーカーが違うのが気になる」という方もいるかもわかりませんが、自宅での練習用として割り切って、次に全弦を張り替えるまでの繋ぎとして使っています。
まとめ
さて、今回はギターの弦の選び方についてご紹介しました。
ギター弦は消耗品なので、今回の記事などを参考にいろいろと試してみるのがいいと思います。
筆者も今までいろんな弦を試してきましたが、現在辿り着いた弦は「エリクサー」のスーパーライトゲージ1択となっています。ライブで弾きまくった後でも、他の弦に比べて劣化が少なく、とにかく長持ちする点が最大の理由です。
自分が弾きたい音楽ジャンルやプレイスタイルに応じた最もマッチする弦を選びたいものですね。