ギターを学ぶ方法はたくさんありますが、大きく分けて「ギター教室」か「独学」の2つの方法が考えられます。どちらが良いかは一概には言えませんが、それぞれのメリット・デメリットを理解することで、あなたの学び方を見つける1つの参考としていただければ幸いです。
独学のメリット・デメリット
独学のメリット
お金がかからない
独学で勉強をするメリットは、何よりお金がかからないということです。
ギター教室に通うためには月謝などそれなりの出費が必要ですが、独学ならばその負担はありません。
これは家計の面において、非常に大きなメリットではないでしょうか。
浮いたお金で自宅練習用にVOXのヘッドフォンギターアンプamPlugを買ったとしても、ギター教室の費用より断然安く済みます。
その分、自分の弾きたいジャンルに合った教則本やDVDを買い込むことができる点も嬉しいポイントといえます。
自分のペースで練習が進められる
何かと忙しい毎日の中で自分のペースで練習が進められるというメリットもあります。
ギター教室の場合、個別レッスンでない限り、複数の人が同時に受講するため、きめ細やかなレッスンを受講することができません。
人見知りがある人にとっては苦痛であったりします。
「とにかく少しでも早く自分の好きな曲をギターで弾きたい!」という人にとっては、グループレッスンではせっかくギター教室に通ってももったいないかも知れません。
その点、独学ならば自分の好きなペースでギターの練習を進めることができ、苦手な部分はじっくりと時間をかけることもできます。
そのため、自分に最適な時間配分でギターの練習を進めることができます。
時間配分を含めて、独学の場合は時間が非常に有効利用できることもメリットです。
ギター教室への移動時間がないので、その分ギターの練習時間に充てることができます。
出掛けるための身支度をしなくてよい
独学なので、出掛けるための身支度も必要ありません。身支度や往復の通学時間などを合計すると、1日に1~3時間ほどは節約できるのではないでしょうか。
その時間を全てギターの練習に充てるも良し、しなければいけない溜まっているお仕事や家事、大事な人と過ごす、学生さんなら勉強の時間などに使うこともできます。
自分のペースで進めることができるため、自分の気持ちや体調を考えながら時間を使うことができます。
独学のデメリット
独学には、大きなメリットがある反面、デメリットもあります。
一人きりで孤独感が強い
デメリットは、一人きりで孤独感が強いという点です。
ギターはある程度弾けるようになると、バンドを組んでみたり、ちょっとした発表会に参加してみたりと、いろいろと交流が増えてくるものなのですが、元々ギターの練習は最初のうちは一人で黙々とするものなので、練習はとても孤独なものとなります。
しかし、ギター教室の場合は周囲に同じ境遇の仲間がいて、仲間と時には励まし合ったり、競い合ったりすることができますが、独学の場合にはそうはいきません。
仲間がいない訳ではありませんが、基本的には家にこもって一人きりでギターの練習に励むことになるのです。
ただし一人の方が気楽だという人もいるので、中にはこれがデメリットにはならないこともあります。
その反面、孤独が苦手で常に誰かと一緒にいたいというタイプの人には、大きなデメリットとなるでしょう。
最新情報やプロによる弾き方のアドバイスが受けにくい
独学のデメリットとして、ギターや周辺機材の最新情報やプロによる弾き方のアドバイスが受けにくいという点が挙げられます。
ギター教室にいれば、必然的に最新情報が手に入る上、プロのアドバイスも必要な時にもらうことができます。
しかし独学の場合はどこにも属していないため、そうした情報の入手が困難となるのです。
これは、ギター独学者にとって、大きなビハインドとなる場合があります。
インターネットなどである程度の情報が入手できるとはいえ、プロが揃っているギター教室の情報量にはかなわないのです。
ギター教室を利用するメリット・デメリット
では、ギター教室を利用する場合のメリットとデメリットも見てみましょう。
ギター教室のメリット
ギターのプロの助けと最新情報が手に入る
ギター教室を利用するメリットは、ギターのプロの助けと最新情報が手に入るということにあります。
ギター教室には、何年も初心者の受講生を最前線で見てきたプロがたくさんいます。
そんなプロによるレッスンは、ギター上達への道をより効率的にしてくれることは間違いありません。
ギターの練習をむやみやたらにこなすよりも、ポイントを押さえて効率良く練習することが大切です。
生徒同士による発表会があり、仲間ができる
ある程度ギターの腕が上達してきたら、ギター教室主催で生徒さんを対象とした発表会を開催するところもあったりして、ライブハウスなどでギターを弾くに当たってのマナーやノウハウなども教えてくれます。
これは独学では決して得られない、ギター教室ならではのメリットといえます。
ノウハウの詰まったレッスンやテキスト、充実した楽譜、生徒同士による発表会、サポート体制は、ギター教室でしか手に入らない貴重なものなのです。
これらが、ギター上達の道を有利にしてくれることはいうまでもありません。
さらに、仲間ができるということも大きなメリットです。
ちょっとした休憩時間に話す相手がいれば、気分はとても楽になります。
また、同じ境遇で頑張っている仲間なので、悩み相談もできて精神的に安定しやすくもなります。
精神的に落ち着いていれば、その分ギターの練習もはかどるものです。
そんな意味でも、ギター教室はギター上達に大きなメリットがあるといえます。
ノウハウの詰まったレッスンやテキストがある
ギター教室は、無駄をなくして最高に効率の良い練習方法を教えてくれます。
たくさんの生徒を見てきた経験が信頼できるノウハウとして確立しているので、間違った練習方法に惑わされることなく、ギター上達における最も正しい知識を得ることができます。だからこそ、ギター教室はギターの上達を請け負うプロであるといえるのです。
ギター教室のデメリット
ではギター教室を利用するデメリットはなんでしょうか。
費用がかかる
ギター教室の最も大きなデメリットは、費用と時間です。
ギター教室に通うには、年間で10~15万円ほどがかかるとされています。
これは、家計を大きく圧迫することも少なくありません。
さらに食事代や交通費を合わせると、かなりの出費が予想されます。
時間がかかる
そして教室に通うための時間も、ギター教室には欠かせない犠牲といえるでしょう。
通うための時間があれば、もっと多くの時間をギター練習に割けたかもしれません。
しかし時間に関しては、最近オンラインギター教室なども普及してきていることもあり、デメリットではなくなってきています。
費用に関しても、ギター上達のノウハウを得るための必要経費と考えれば、仕方のない出費といえます。
費用と時間は、一般的には大きなデメリットです。
しかし考え方と工夫次第では、それはデメリットではなくなることも少なくありません。
ギター上達にギター教室は必要?
では、ギターの上達を目指す上でギター教室は必要なのでしょうか。
これには、明確な答えはありません。
人によっては必要であり、中には必要でない人もいるのです。
一人の方が性に合っている人にとっては、ギター教室は向いていないかもしれません。
一方、独りでギターを練習することが苦痛だという人にはギター教室は必須といえます。
こればかりは、自分次第で決めるものとなっているのです。
自分に合わせた方法で、自分に一番メリットがある方を選びましょう。
例えば、ギターの練習が苦ではなく自己管理が得意だという人は、独学でも問題はありません。
独学の場合は、いかに自己管理ができるかがポイントです。
スケジュールをやりくりして自分で練習時間を捻出し、気持ちも全て自分で調整しなければならない独学ですが、それが問題なくできれば独学にはメリットが大きいといえるからです。
毎日ギターを練習する習慣がない人には、ギター教室がおすすめです。
ギターの練習を自分で習慣化するのは、なかなか困難です。
家でのギター練習は誘惑が大変多いので、そんな中でギターの練習に集中するのも難しいことといえるでしょう。
それならば、ギター教室に通ってレッスンなどを有効利用した方が有益といえます。
また、練習はしているのにギターの上達が止まってしまったように感じている人も、ギター教室の利用が良いでしょう。
この場合、もう一度基礎からやり直した方が良いかもわかりません。
基礎ができていなければ、どんなに練習しても身にはなりません。
そこでプロから基礎を学び、しっかりと積み上げる必要があるのです。
少し高価にはなりますが、ギター教室の個人レッスンを受けることで、ギターの上達への道のりは確実に短縮できます。
ある程度人前で弾けるくらいに上達したなら、バンドを組んでみたり、ライブをやってみたりと、次の新しい世界に早く飛び込んでいくこともできます。
ギター教室選びのポイント
では、いざギター教室に通おうと思ったらどうやって選べば良いのか、そのポイントを紹介します。
ギター教室にはさまざまな特徴があるので、いかに自分に合ったギター教室を選べるかが大切です。
自分に合ったギター教室でなければ、ギター教室に通うメリットは半減してしまいます。
せっかく通うのならば、そのメリットを最大限に活かせるギター教室を選びましょう。
ギター教室選びでは、グループレッスン、個別レッスン、オンラインレッスンなどのレッスン形態をしっかりとチェックしましょう。
グループレッスンならば、同じグループの仲間と高め合いながら練習が可能です。
自分のモチベーションも上がり、定期的にギター教室に通うことで、継続的に練習する習慣がつきます。
その反面、複数の人が同時にレッスンを受講しているので、個人に合ったきめ細やかなレッスンの受講が難しく、自分に合っているかどうかを見極める必要があります。
個別指導の場合は、1対1もしくは少人数でレッスンが受講できます。
一人一人に講師の目が行き届きやすいので、自分に合った練習が可能です。
グループレッスンに比べると費用はかかりますが、細かいケアを受けられるので、どうしても自分独りでは上手に弾けない分野の練習なども効率的に克服することが可能となります。
特に独学が難しいジャンルとしては、音楽理論の理解が不可欠と言われるジャズが代表的なところでしょうか。筆者も今までジャズの教則本などを買い漁り、幾度となく独学で挑戦してきましたが、未だ人前でプレイできるレベルに達することができないままでいます。
オンラインギターレッスンのメリットは、通う時間や交通費が節約できる点にあります。
また、地方のギター教室と違って全国のレベルの高いギタリストのレッスンも受けられるので、非常に質の高い指導が受けられます。
さらに個人レッスンであれば、講師との話し合いで自分の好きな時間にレッスンを受けられることも、大きなメリットです。
レッスン形態以外についても、しっかりとチェックしてギター教室は選ぶ必要があります。
まずは、どんな指導を行っているのかを確認しましょう。
生徒を大切にして、丁寧な指導をしているかどうか。
気軽に質問ができる環境かどうか。
これらについては、ギターの上達を効率的に進める上で欠かせない要素です。
そして忘れてはならないのが、ギター教室との相性です。
どんなに良い評判のギター教室だとしても、自分と相性が良くなければいずれギター教室に通うことが負担になってしまいます。
そうなると練習にも支障が出てきてしまうので、相性が良く気持ち良く通えるかどうかを判断する必要があるのです。
こうしたポイントをしっかりとチェックして、自分に最適なギター教室を選んでいきましょう。
まとめ
ギター上達のための練習方法は、1つではありません。
ギター教室に通って最短コースで上達できた人もいれば、独学だからこそ成功した人もいます。
ギター教室に通うか独学か、それは一概に答えが出る問題ではありません。
人それぞれで、練習方法には合う合わないがあるからです。
筆者は独学で練習してきましたが、壁にぶち当たる度に、基本に戻ってやり直すを繰り返してきました。今、子供たちにギターを教えながら、やはり最初のうちは地道で面白くなくても、運指の基本トレーニングやピッキングの練習など基礎を固めておいた方がのちのち色々と応用も効くし、上達が早いなと改めて思っています。
ギターが上達するまでの道のりはとても長いです。
その長い道のりを効率的に進めて最後までやり抜くためには、いかに自分に合った練習方法を確立できるかがポイントとなってきます。
それはギター教室に通うことかもしれませんし、独学でコツコツと続けることかもしれません。
最終的に頑張るのは自分ですが、頑張りやすい環境を整えるのも大切な要素なのです。
ギター教室も独学も、どちらも一長一短ある練習方法といえます。
両方のメリットとデメリットをよく理解して、よりメリットが得られる方を選んでいくと良いでしょう。自分に適した環境を見つけて、自分らしい練習方法でギター上達を成功させましょう。
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