出典:サウンドハウス
スライド・バーってガラスやスティール、陶器など、形状も材質も色も様々な種類があって、どれを選べばいいのか悩んじゃいますよね。
ブルースやロックなど多くのジャンルで取り入れられている「ボトルネック奏法」に欠かせないアイテム「スライドバー」について紹介します。
歴史的背景
ボトルネック奏法の起源は、アメリカ南部のデルタブルースにまでさかのぼることができます。初期のブルースギタリストたちは、手に入れやすいボトルやナイフなどを使用してこの技法を実践していました。この奏法は、20世紀を通じてブルース、ロック、カントリーなど多くの音楽ジャンルで広く受け入れられ、多くの名演が生まれてきました。
ボトルネック奏法は、独特の音色とエモーショナルな表現力で多くのギタリストや音楽ファンから愛されています。
適切なスライドの選択や練習によって、ボトルネック奏法を習得することはとても魅力的で、多くの可能性を持っています。
おすすめスライド・バー7選
JIM DUNLOP 220 CHROMED STEEL SLIDE MEDIUM
ジム・ダンロップ社のクローム・スティール製の重量、形状ともに広く使用されているスタンダードなスライド・バーです。
ガラスと比べとサスティーンがあり、重すぎず軽すぎず扱いやすい重さで安定感があり、音もしっかりした芯のある音になります。
JIM DUNLOP 222 BRASS SLIDE MEDIUM
ガラス製ほどではないですが、クローム・スティール製より表面加工が滑らかで、擦弦ノイズが比較的少ないことが特徴です。
JIM DUNLOP 210 PYREX GLASS SLIDE MEDIUM
軽くて、音がやわらかく、表面加工が滑らかなので、ビブラート時の擦弦ノイズが少ないのが特徴です。
JETSLIDE JetSlide Bar
一般的なスライド・バーと比べると、サスティーン、倍音ともに少し届かないところがある印象です。アコースティック・ギターで使う場合に、満足のいくトーンを得ることは難しいかも知れません。
スーパー・ライト・ゲージを張ったエレキギターで、頻繁にスライド・バーの装脱着を繰り返す必要がある方にはおすすめです。
JIM DUNLOP DT01
ボトルネック奏法(スライド・ギター)のカリスマ、故デュアン・オールマン、または新世代3大ギタリストの1人であるデレク・トラックスが使用している風邪薬(コリシディン)のビンをレプリカしたガラス製のスライド・バーです。
擦弦ノイズも少なく、サスティーン、高域の倍音もよく出ます。
長さが短めなので、単音中心のスライド弾きをされるギタリストの方におすすめです。
SHUBB The Axys Reversible
スライド・バー本体を回転させることで、通常の押弦とボトルネック奏法を瞬時に切り替えることができるのが特徴です。
使いこなすのに慣れが必要で、音は一般的なスライド・バーに比べてサスティーンは少なく、表面加工もやや粗いため、メタリックな擦弦ノイズを得ることができます。
JIM DUNLOP 255 JOE PERRY
重さも適度で、高音の倍音やサスティーンも十分あり、素材の特性もあり擦弦ノイズも少ないのが特徴です。
セラミック製のスライド・バーは結構人気なのですが、ライブで使用する際、ボトルネック奏法から通常の押弦の弾き方に切り替えるときなどに、落としてしまったり、足元に乱雑に放り投げたりすると割れる恐れがあるので、スタジオ録音用などにおすすめです。
まとめ
今回は、ボトルネック奏法で使用するおすすめスライド・バー7選をご紹介しました。
ボトルネック奏法は、その独特の響きと深みを持つ音色によって、多くのギタリストや音楽ファンを魅了してきました。その心臓部ともいえるのが、ギターの弦を滑らせるためのスライドバーです。この小さなツールが、一つ一つの音、そして全体の演奏に与える影響はとても大きいといえます。
スライドバーの選択は、演奏の質や特性を大きく左右します。材質、形状、大きさ、重さなど、これらの要因はすべてギターから生み出される音のニュアンスや特性に深く関与しています。金属製のものは明るく鋭い音が得られ、ガラスやセラミック製のものはより滑らかで暖かみのある音が特徴です。
一つのスライドで、演奏のスタイルや音楽の方向性が大きく変わることも十分考えられます。是非とも、数多くのスライドバーを実際に体験し、その中から最も自分の音楽性や演奏スタイルに合ったものを見つけてください!