卓越したグルーヴ感と独創的なファンク・ギターで知られるコリー・ウォンと、エフェクターブランドの巨匠、Wamplerがタッグを組んで生まれたこのシグネチャーコンプレッサーは、まさにギターサウンドに革命をもたらしています。
今回は、この「CORY WONG COMPRESSOR」の魅力と機能について紹介します。
コリー・ウォンとは?
コリー・ウォンは、ミネソタ出身のファンク・ギタリストで、その独特のリズム感とキレッキレのカッティング・テクニックで世界中のファンを魅了してきました。数々のアーティストとのコラボレーションや、ソロ活動を通じて彼の名前は広く知られるようになり、グラミー賞にもノミネートされるなど、その実力は折り紙付きです。
そんなコリー・ウォンが、自身の名前を冠したコンプレッサーをリリース!
主な機能と特徴
BOOST機能
「Wampler Wong コンプレッサー」のBOOST機能は、BOOSTノブとMIDS / FLATスイッチを使い分けることで幅広い音作りを楽しむことができます。
まず、BOOSTノブは、フラットな周波数帯のブーストからミッドブーストまで調整可能です。
フラットモードでは、クリーンな音質を保ちながら、音量や存在感を増強できます。
特にソロパートやリードプレイでの使用に適しており、バンドの中でしっかりと抜けるサウンドを実現します。
一方、MIDSモードでは、より太くて温かみのあるミッドレンジブーストが得られ、特にファンクやブルースなどのジャンルで求められる豊かなミッドレンジトーンを簡単に得ることができます。
サウンドの輪郭が明確になり、バンドの中でもしっかりと聞こえるようになります。
BOOST機能は、完全に独立して動作するため、コンプレッションと組み合わせて使用することができます。例えば、ミックスのフロントエンドでアンプを強烈に鳴らす場合でも、音が押しつぶされたように聞こえることなく、クリアで力強いサウンドを維持できます。
ブーストとコンプレッションの組み合わせが非常に効果的で、さまざまな音楽シチュエーションに対応できます。
実際の使用感として、BOOSTノブを調整することで得られる音色の変化は非常に滑らかで、細かなニュアンスまでコントロールでき、プレイヤーは自分の演奏スタイルに合わせた最適なブースト設定を簡単に見つけることができます。
また、MIDS / FLATスイッチの切り替えも非常に直感的で、ライブパフォーマンス中でもストレスなく操作できる点がグッドです。
XLR OUT端子
「Wampler Wong コンプレッサー」のXLR OUT端子は、ライブパフォーマンスやレコーディングにおいてとても便利で、PAシステムやオーディオインターフェイスに直接接続でき、高品質なサウンドをダイレクトに得ることができます。
まず、XLR OUT端子の利点として、バランス出力をサポートしている点が挙げられ、長いケーブルを使用しても信号劣化やノイズの影響を受けにくくなります。
ライブ会場やスタジオでの使用において、ノイズトラブルが減り、安心して演奏することができます。
XLR OUT端子は、DIボックスを必要とせずに直接接続できるため、セットアップが簡単で時間を節約できます。これは特に、ライブパフォーマンスで頻繁に機材をセットアップし直す必要がある場合に大きな利点となります。
ステージ上でのセットアップが迅速かつ簡単になり、ストレスが減ります。
XLR OUT端子を使用することで、コンプレッサーとBOOST機能によって作り込んだサウンドをそのままPAシステムやレコーディング機器に送ることができ、ギタリストは自分の理想的なサウンドを忠実に再現でき、演奏に集中することができます。
レコーディングでもライブでも、一貫して高品質なサウンドが得ることができます。
アタックコントロール
「Wampler Wong コンプレッサー」のアタックコントロールは、コンプレッションの反応速度を調整でき、ギタリストは自分の演奏スタイルに合わせた細かな音作りが可能となります。
アタックコントロールは、コンプレッションの効き具合を自由に設定できる点が特徴です。時計回りに回すとアタックが遅くなり、ゆったりとしたリズムやソロプレイに最適です。逆に、反時計回りに回すとアタックが速くなり、ファンキーなリズムやストラミングプレイに適しています。
アタックコントロールは、特にリードプレイヤーにとっては、速いアタックが必要な場合や、よりダイナミックな表現を求める際に、この機能は非常に有用です。
また、アタックコントロールを調整することで、コンプレッションのキャラクターを変えることができ、音の立ち上がりやサスティーンに影響を与えます。
アタックノブを微調整するだけで、音のニュアンスは大きく変わります。
さらに、アタックコントロールは、他のノブやスイッチとの組み合わせで使用することで、より細やかな音作りが可能になります。例えば、TONEノブやSUSTAINノブと併用することで、サウンドの明るさや暗さ、音の伸びを調整しながら、最適なアタック感を得ることができます。
ブレンドノブ
「Wampler Wong コンプレッサー」のブレンドノブは、原音(ドライシグナル)とエフェクト音(圧縮シグナル)のバランスを調整でき、最適なミックスを作り出すことができます。
ブレンドノブの最大の特徴は、パラレル・コンプレッションを可能にする点です。これにより、原音のニュアンスを保ちながら、圧縮されたサウンドを加えることができます。
音の立ち上がりが自然で、ダイナミクスが失われないことが特長です。特に、パラレル・コンプレッションは、クリスピーでクリアなサウンドを求めるギタリストにとって非常に有用です。
具体的な使用感として、ブレンドノブを時計回りに回すと圧縮シグナルの比率が増え、サウンドがタイトでコントロールされたものになります。逆に、反時計回りに回すとドライシグナルの比率が増え、より自然でダイナミックな音が得られます。
ブレンドノブを使うことで、圧縮が強すぎて音が潰れることなく、原音の良さを保つことができるため、特にファンキーなリズムプレイやクリーントーンを求めるプレイヤーにとってとてもありがたい機能です。
また、ブレンドノブは他のコントロールと組み合わせて使用することで、さらに多彩なサウンドメイクが可能です。例えば、TONEノブやSUSTAINノブと組み合わせることで、サウンドの明るさや暗さ、音の伸びを調整しながら、最適なブレンドバランスを見つけることができます。
Always Onセレクター
「Wampler Wong コンプレッサー」のAlways Onセレクターは、演奏中にコンプレッサーを常時オンに保つための機能で、ライブパフォーマンスやレコーディングにおいて非常に便利で、多くのギタリストから高く評価されています。
まず、この機能は、演奏中に誤ってコンプレッサーをオフにしてしまうリスクを大幅に減少させます。特にライブパフォーマンスでは、足元のエフェクターボードを操作する際に、誤ってスイッチを踏んでしまうことがよくあります。
Always Onセレクターを使用することで、コンプレッサーが常にオンの状態を維持できるため、演奏中のミスを防ぎ、安定したサウンドを保つことができます。
特にクリーントーンやクリーンサウンドを重視するギタリストにとって、コンプレッサーを常時オンにすることで、クリーンサウンドの厚みや存在感を一貫して維持できるため、音の質が安定し、演奏全体のクオリティが向上します。
また、Always Onセレクターは、他のエフェクターとの組み合わせでも非常に効果的で、ディストーションやオーバードライブと一緒に使用する場合、コンプレッサーを常時オンにしておくことで、音のダイナミクスを保ちながら、エフェクトの一貫性を確保できます。
FOOTSWITCH
FOOTSWITCHは2つあり、コンプレッションのオン/オフとブーストのオン/オフを簡単に切り替えられます。
視覚的に確認できるLED表示も便利で、使用中の状態を一目で把握できるので、操作が直感的で使いやすくなっています。
デメリット
「Wampler Wong コンプレッサー」は多機能で高品質なペダルですが、いくつかのデメリットも存在します。以下に、主なデメリットを3つ挙げ、それぞれについて詳しく説明します。
価格が高め
Wampler Wong コンプレッサーは、その多機能性と高品質なサウンドに見合った価格設定がされていますが、その分、他のコンプレッサーペダルと比較して価格が高めです。特に初心者や予算の限られたギタリストにとっては、購入に躊躇する要因となります。
多機能であることは魅力的ですが、その分高価であるため、コストパフォーマンスを重視するユーザーには不向きかもしれません。
サイズが大きい
Wampler Wong コンプレッサーは、多機能を詰め込んだ結果として、他のコンプレッサーペダルと比較してサイズが大きめです。エフェクターボードのスペースが限られているギタリストにとっては、配置に苦労するかもわかりません。
サイズが大きいと、持ち運びにも不便を感じることがあるため、コンパクトなエフェクターボードを好むユーザーにはデメリットとなります。
電源の制約
このエフェクターは、9Vの電源アダプターを使用しますが、9V電池には対応していません。これは、電池での運用を希望するユーザーにとって不便であり、特にライブ中やスタジオで電源アダプターの使用が難しい状況では、この制約がデメリットとなります。
まとめ
「CORY WONG COMPRESSOR」は、多機能でありながら操作が簡単で、初心者からプロフェッショナルまで幅広いギタリストに対応できるエフェクターです。クリスピーでクリアなサウンドと多彩な機能により、幅広いジャンルの音楽に対応できます。
その優れた操作性と音質が、ギタリストのサウンドに新たな次元をもたらし、多くのシチュエーションでその実力を発揮します。
興味のある方は、ぜひ試してみてください。
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